Rashii

ユニリーバ LUXのパーパス・ブランディング

ブランドとして
一緒にやっていこう

―――ユニリーバではBrand DOが大切になってきているということでしょうか?

河田氏:ユニリーバではBrand SAY、Brand DOとあり、ブランドのクレデビリティという観点ではBrand DOが非常に重要になってきています。しかしBrand SAYが悪いって言っているのでは決してなく、バズを起こしてそれによって気付きを与えたり、なんらかのきっかけになったりすることは、一方ですごく大事だと思っています。それと同時に具体的なアクションとして、何?じゃあどうしていくの?となったときに、それがあったほうがより本気度があらわすことができるということ。そして実際に社会が変わる可能性があるというところが、ポイントかと思います。

―――そういうことをしていると賛同者が増え、イコールブランドのファンとなっていくということでしょうか?

河田氏:まさにそうです。ブランドとして、一緒にやっていこうという動きが、Brand DOで、最終的にはブランドのファンを増やすことにつながっていくと捉えています。競合も含めそれぞれのブランドのエクイティがどれぐらい強いのかというのを、ブランドパワーという表で見ていて、随時トラッキングしています。パーパスを通じて、競合と違っていたり、社会に対していいことをしているといったイメージが湧けば、エクイティがどんどん強くなっていく。あとはLUXが持ちたい「輝き」というワード、便益としての「髪への輝き」と、エモーショナルな「女性が社会の中で輝く」というイメージもトラッキングしています。

パーパスでつなげられる。

河田氏:ユニリーバはもともとダイバーシティやフレキシブルな働き方など、HRに熱心な会社なので、今回のようにブランドも一緒にタッグ組めば、いろいろな意味で相乗効果があると思います。パーパス・ブランディングは、一つひとつのブランドの持つ価値観や、部署が大切にしている価値観、会社が大切にしている価値観とが、かちっとはまりやすい。パーパスでつなげられる。LUXの売り上げも上がって、ユニリーバのPRにもなると嬉しいんですけどね。

―――今後の目標を教えてください。

河田氏:まずはこの採用という局面での取り組みを大きくしていきたいです。そして将来的には採用だけじゃなくて、結婚、出産、まだまだいろいろなタイミングがあるので…もっと言うと働くって、会社で働いている女性だけでなく、専業主婦の方もいて、範囲はきりがなく広いですね。できること、やることはたくさんあります。

楽しそうに取り組みを語られる河田さんの様子から、河田さん自身のパーパスと、LUXのパーパス、そしてユニリーバ全体のパーパスがつながっているんだなと伝わってきました。社会に貢献すること、環境負荷を削減すること、ビジネスを成長させることを同じ軸で考えることで、新しいチャレンジが生まれること。人の無意識の先入観が課題を生んでいること。Brand SAY、Brand DO、ブランドが一緒になってやっていこうとすることで、ファンができていくこと。パーパスでつながることで相乗効果を生むこと。パーパス・ブランディングの大切なことがぎゅっと詰まったお話でした。最後までお読みいただきありがとうございました。

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